粒度分析、レオロジー、およびゼータ電位の研究は、環境問題へのさまざまな応用において非常に重要な役割を果たしています。
土壌と堆積物
土壌と堆積物は、粒度分析分野において重要な物質カテゴリの 1 つです。土壌の強度と安定性、および水、熱、栄養分の運搬と保持に関連した特性のさまざまな側面の決定に、粒子径は重要に関わっています。堆積物の場合は、潮、風などの流動作用による物質の起源と分布に関する重要な情報が得られる可能性があります。堆積物中の花粉粒のサイズを調べることにより、何年も前に生育した植物の種類など、その土地に関して重要なデータが得られることもあります。
起源と収集法によって特性は異なりますが、一般的には代表的な試料が広範な粒子径を網羅しており、ほとんどすべてのサイズを含む可能性があります。この範囲は、粘土 (サブミクロン大) から、シルト (2~63μ)、砂 (63~2000μ)、礫 (2~63mm)、粗石 (63~200mm)、巨石 (200mm ~) に及ぶ可能性があります。こうした試料についてはサンプリングが大変重要です。代表的な土壌試料を準備するために、回転式分級器で 1 回の測定に必要な量に分粒します。これによって試料間の再現性が高くなります。
従来の土壌沈降分析や比重測定法と比較すると、現代のレーザー光線による散乱には数多くのメリットがあります。必要な試料は少量で済み、高速分析と高い再現性を実現できます。またMastersizerシリーズのような最新装置を使う場合は、試料の供給方法が選べ、乾式、湿式の両方で試料を分析することができます。 10 ミクロン未満の粒子を含む材料の場合、大型粒子を含む材料よりも強いファン・デル・ワールス力 (粒径に比例) が働きます。このため材料の粘着性が強く、分散が困難となります。このような材料には、乾式分散よりも湿式分散の方が適しています。
乾式供給は、分散処理をほとんど必要としない、自由に流動する土に向いています。砂漠地域からサンプリングした土壌がこれに該当します。水分がわずかでも確認されれば、乾式分散による分析は不可能です。このため、新しい土壌の多くは湿式で測定します。新しい土壌はほとんどの場合、計測機の測定範囲外の物質を含んでいるため、ふるいを使って試料から「一番上」の部分を取り除きます。
土壌研究者は粒子径データをあらわすために、異なる分粒法を用います。これは「ファイ (φ) 表記」として知られるもので、2 の累乗級数に基づいており、分粒の境界を指数で示します。Mastersizer 2000 の測定範囲をこの表記法で表すと、15.5φ(21nm)~-1φ(2000µm) となります。Malvern のソフトウェアには、ファイ表とグラフが用意されています。
水処理
Zetasizer Nano Z は、水処理業において重要なツールの役目を果たしています。ほとんどの応用例で安定性の確保に高電荷が要求されるのに対し、水処理産業では懸濁粒子のゼータ電位をゼロ付近まで低下させて、粒子を凝集させることを目標とします。これには、アルミニウム塩や高分子電解質など、さまざまな化学薬品を添加することが必要になります。こうした物質が水処理コストの大部分を占めることから、ゼータ電位の測定によって添加量を最低限に抑えることで、運営費を大幅に削減できます。また、少ない添加量で凝集を効率良く制御できるようになるため、濾過装置の稼働時間を長くできます。
MPT-2 自動滴定装置を Zetasizer Nano Z と併用すれば、ゼータ電位を目標値まで低下させるために必要な添加量を自動測定できます。
添加物質は異なる管径からさまざまな圧力で供給されるため、流体力学特性を把握することは非常に重要です。広範なせん断速度と温度範囲における粘性と流体特性の測定にマルバーンのレオメーターを定型的に使用することができます。これにより、重要な圧力降下の測定値を求め、管設計やポンプの初期問題の最小化に役立てることができます。
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