キャピラリレオメータは、材料のせん断速度およびせん断粘度特性を測定するために使用します。
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Rosand キャピラリレオメータ

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キャピラリレオメータ - FAQ

キャピラリレオメータとは何ですか?
キャピラリレオメータは、せん断応力、せん断速度、せん断粘度などのレオロジー特性の測定に使用する装置です。キャピラリ レオロジー測定法は、指定寸法のダイに試料を通して押出し、設定した体積流動でダイ全体におけるせん断圧力降下を測定する技法をいいます。

キャピラリレオメータは、精密ボアが 1 つ以上組み込まれた温度制御バレルから成り、ボアの出口にはキャピラリ ダイが装着されています。圧力変換器がダイの真上に取り付けられ、試験対象の試料がダイから押し出されるときの圧力降下を記録できるようになっています。

キャピラリレオメータを使ってどのような材料を試験できますか?
過去のデータから、キャピラリレオメータは主にポリマーやゴムなどの試験分野で活用されていますが、その応用分野は以下のように多岐にわたっています。

  • セラミック – 流動特性と成形特性の測定
  • 塗料とインク – 吹き付け工程や印刷工程における材料特性の評価
  • 食品 – 型への充填特性、冷却特性、凝固特性の測定
  • パーソナルケア製品 – 容器への充填特性、スプレー特性、ポンプの押出し特性などの評価

キャピラリレオメータはメルト インデクサーとどう違うのですか?
メルト フロー インデクサー (MFI) は、従来からプラスチック業界においてメルト フロー特性の定量化に好んで使用されてきた測定装置です。通常、低価格で操作も簡単です。また、最低限の専門知識があれば測定結果を解釈でき、データの数は 1 つの値であることがほとんどです。基本的な試験では、一定の時間内に自重によって押し出された材料の量を記録します。以上から、メルトインデクサーはプラスチック業界において事実上の業界標準となりました。

一方、キャピラリレオメータを使用した場合は、広範囲にわたって材料の機能を測定することが可能です。実際の工程に影響を与える物理的力、圧力、形状、温度の全範囲で、材料の流動特性をすばやく簡単に測定できます。

現在のキャピラリ システムはコンピュータ制御の駆動システムとソフトウェアを取り入れており、広い動的範囲での測定だけでなく、実際の加工機械のシュミレーションに必要な要素をすべて取得することができます。標準的なキャピラリの補正は、ソフトウェアで自動化できます。

メルト インデクサーは、相対的な材料のランク付けなどには使用できますが、基本的材料特性を明らかにする機能を備えておらず、試験範囲も非常に限られています。

射出成形、押出しなどの加工技術の応用に対する要求が厳しくなるにつれ、より広範囲のレオロジー特性試験に対する要求が一段と高まっています。

キャピラリレオメータからどんな情報を得られますか?
せん断粘度は流動に対する抵抗の主な尺度であるため、とりわけ温度や流動速度に変化があった場合に、実際の加工処理に影響を与えます。キャピラリレオメータで行う実験の中で最も基本的なものは、「粘度-流動曲線」または「せん断速度掃引」です。試験試料は、規定速度のピストンによって押され、キャピラリ ダイを通過します。このとき、ダイ上部の圧力を観察します。圧力が上昇して平衡状態に到達した時点で圧力が記録され、速度が次の測定点に変更されます。このプロセスを通常 5~10 段階の異なる速度で繰り返します。速度範囲は対象せん断速度に対応するように選択し、通常 1 回の試験で 100 倍以上 (100 倍以上の動的範囲) をカバーするようにします。

それぞれの速度で行う基本的なレオロジー測定は、体積流動速度 (ピストン速度とピストン径で定義) と圧力降下です。この 2 つの測定値から、「粘度‐せん断速度」グラフが生成されます。

一般的にはあまり測定されない測定要素に、伸長粘度があります。これは、ツインボア キャピラリレオメータシステムで実験を行えば、せん断粘度と同時に簡単に求めることができます。

以上の他に、特殊加工向けの専門的な試験がいくつかあります。これには、押出しブロー成形、フィルムの押出し、電線被覆、紡糸のためのポリマーメルトの強度試験、ならびにメルト状態にある時間、劣化、橋かけ挙動、急速に劣化する試料のゼロせん断粘度、圧力に応じた体積変化 (PVT)、メルトフラクチャの検出といった特定的な状況の試験があります。

キャピラリレオメータのせん断速度範囲は?
どのキャピラリレオメータでも、せん断速度の範囲は、 バレルとダイの直径、およびレオメータの駆動速度範囲によって定義することができます。バレルボアの寸法が一定で、ボアダイの径が小さければ小さいほど、せん断速度と応力が大きくなります。逆にダイの径が大きければ、せん断速度と応力は小さくなります。

用意されたレオメータ バレルの直径が 9.5~24mm、よく使用するダイの直径が 0.25~3mm であることから、キャピラリレオメータで可能なせん断速度範囲は 0.001sec -1~ 5 ´ 10 6sec -1以上であることがわかります。

適切なダイの寸法は?
ダイを通過する流量が完全になるようにするには、15~20mm ぐらいの長さが適当です。ダイが短ければ短いほど流動が完全になり、逆に長ければ長いほど圧力が高くなって圧力変換器を交換する必要性が生じます。

Bagley 補正を行うには、ダイを 2 つ使用するシステムを推奨しています。同径のダイが 1 組、1 つは「長い」ダイ、もう 1 つは公称長 0.25mm の「オリフィス」ダイが必要です。

キャピラリ ダイを定義する要素:

  • D キャピラリの直径 (ボア)
  • L キャピラリの長さ
  • L/D 比
  • ダイへの入射角
  • その他特殊な必要条件 (材料、シール剤の配置など)

ダイ寸法の選択基準:

  • 必要なせん断速度範囲 – ダイのボアで定義
  • 充てん材料または不均一な材料を試験する場合 – 入り口が円錐形のダイにより充填材の流動を補助
  • 壁面スリップや Bagley 補正など、異なる試験を行う場合 – 複数のダイが必要
  • 低粘度の流体を試験する場合 – 狭い (微小) ボアのダイが必要
  • 異なるジオメトリ (入射角) で流動を検証

Bagley 補正とは何ですか? これを使用する必要があるのでしょうか?
シングルボア キャピラリレオメータによる基本的な「粘度」試験では、試験温度における真の粘度ではなく、見掛け粘度を測定します。真の粘度を求めるには一連の補正が必要です。ツインボア測定機を用いれば、 簡単に Bagley 補正を適用できます。

補正は、圧力がダイの入り口、通過点、出口で変化することを前提に行います。入口圧力と出口圧力の測定値を正しく測定しないと、せん断応力の計算に大きな誤差 (最大 20~30%) が出る可能性があります。実際の入口圧力と出口圧力の大きさは、2 つ目の測定を行うなうことで初めて求めることができます。Rosand では、非常に短い「オリフィス」ダイの使用技術開発により、入口圧力が直接測定できるようになっています。ツインボア キャピラリレオメータを使えば、Bagley 補正をより効率的に行えます。

設計、流動シュミレーション、または基本的研究に測定データを用いる場合は、Bagley 補正を行うことを強くお勧めします。材料の比較やランク付けに使用するのであれば、通常は見掛け粘度の測定値のみで十分です。Bagley 補正を適用する必要はありません。

ツインボア キャピラリレオメータが本当に必要でしょうか?
ツインボア キャピラリレオメータの開発に至るきっかけは、Bagley 補正を効率よく行う方法を提供することでした。ツインボア試験では、順次試験を行う場合と比較して所要時間と労力が大幅に削減されます。また、ソフトウェアの開発がさらに進んだことで、ツインボア キャピラリレオメータの機能が大幅に拡張され、2 種の材料を同じサイズのダイを使用して同時測定する平行比較試験、および 1 つの材料を 2 種類の異なる直径のダイを使用して測定する拡張せん断速度試験ができるようになっています。

シングルボア レオメータは、試験要求が厳しくない場合や、試料の比較だけが必要な場合などに適しています。

Rosand シングルボア レオメータは、ツインボア仕様にアップグレードすることができます。

試験に必要な試料の量は?
試料の量は、バレルの大きさと対象となるせん断速度によって異なります。せん断速度が高ければ (容積流量が多ければ) 、それだけ多くの試料が必要になります。

選択したバレルの寸法とせん断速度に応じて、10~50g の試料が 必要となります。標準的な直径 15mm のバレルには約 50cm3 の試料を収容できます。

キャピラリレオメータに最も適したバレルの大きさは?
キャピラリレオメータには直径 9.5~24mm のバレルが用意されています。

バレルの直径の選択には、ある程度の妥協が必要です。大きいバレルでは、所定のダイに対して高せん断速度が可能であるという利点があり、バレル中に試料を多く収容できることから試験回数が多くなります。

小さいバレルでは試験試料が熱平衡 (熱に敏感な材料の臨界点) に到達するまでの時間が短く、試験に必要な試料の量が少なくて済みます。

以上の点を考慮し、とりわけ現在の測定器の動的速度範囲が広範囲に及び (200,000:1~)、ダイのボア寸法の種類も豊富であることから、直径15mmバレルが妥当なところと言えます。これにより、熱平衡時の試料劣化のリスクを最小限にとどめながら、幅広いせん断速度範囲をカバーすることができます。

レオメータ バレルに最も適した材質は何ですか?
標準バレルは、硬さと強度を考えて窒化鋼で作られています。ただし、次のような場合には他の材質のバレルが必要となる可能性があります。PES (ポリエーテルサルホン) および PEEK (ポリエーテルエーテルケトン) などの試料が窒化鋼に付着して洗浄が大変な場合、医薬品、化粧品など、無菌環境が必要な場合、または試料が窒化鋼を侵食する可能性があったり、試料が劣化して腐食製品を作り出す可能性がある場合などです。Malvern では、一般的に最も頻繁に取り扱う可能性のあるポリマーについて、推奨されるバレルの材質一覧をご提供しています。バレルの材質として、PES、PEEK、その他腐食性材料の場合はハステロイ、医薬品、食料品、その他水性物質の場合はステンレススチールを代わりに選択します。

伸長粘度とは何ですか?
実際の処理では、せん断粘度と伸長粘度の両方が流動特性に含まれる可能性が高くなります。複雑な流体の場合、伸長時の材料特性がせん断変形したときの材料特性とは全く異なる場合があります。伸長流動特性を評価することについての認識はますます高まっております。たとえば、2 つの材料のせん断粘度データが同様でも、加工結果が異なる可能性があります。伸長粘度の測定は、そのような 2 つの試料の違いを明らかにする鍵となり得ます。

キャピラリレオメータでは、伸長流動はダイ入り口の流動収束域で発生します。

キャピラリレオメータでは、どのように伸長粘度を測定するのですか?
ツインボア試験 (Bagley 補正を適用) によって収集したデータには、収束流動 (Cogswell) モデルを適用して伸長粘度を計算するための変数がすべて含まれています。オリフィス ダイの圧力降下測定は特に慎重に行う必要がありますが、この手法で得た結果は、他の結果や他の直接観察と一致することがわかっています。別の方法と比較して、この方法で伸長粘度データを生成することの大きな利点は、実際の生産工程で発生する高伸長ひずみ速度を達成できる点です。

卓上型と床設置型、どちらのキャピラリレオメータを購入すべきですか?
定型的な粘度実験を行う場合は、床設置型、卓上型いずれのモデルでも実験誤差内で同様の測定結果を得ることができます。どちらを選択するかは、すぐに実施する試験の要求事項、または将来どのように試験を展開していくか、どのような応用分野に利用するかによって決めるといいでしょう。

床設置型のキャピラリレオメータは卓上型と比較した場合、駆動力が高い (より硬い材料の押出しが可能)、バレルの寸法が大きい、作業範囲が広い (特殊試験用取り付け部品のため)、可能な測定オプション数が多い、などの特徴があります。床設置型のフレーム強度もまた、PVT (圧力・体積・温度) 試験などの過度試験を行う際に考慮すべき重要な点です。

キャピラリレオメータにはどのような測定オプションがありますか?
キャピラリレオメータには、特定の測定用途に合わせたり、基本装置の試験機能を向上させるための付属品があります。主な付属品は次のとおりです。

  • 窒素パージ – 劣化しやすい試料を試験する場合に、乾燥した不活性環境にするために使用します。
  • Tragethon ホールオフ – メルト強度測定と、紡糸およびブロー成形の製造シュミレーション試験に使用します。
  • スロット ダイ– 実際のせん断応力を得るために Bagley 補正を必要としないという利点があり、メルト弾性に関する情報生成が可能です。
  • レーザー ダイスウェル測定 – 押出物の直径を測定します。この直径は、メルトの弾性記憶と弾性に関連しています。
  • メルトカッターとダイカッター – ダイスウェル測定を向上させます。

キャピラリレオメータで低粘度の材料を試験できますか?
キャピラリレオメータは、紙用コーティング剤、インク、ポリマー溶液などの低粘度の材料、たとえ水 (0.001Pas) でさえも試験できるように適応させることができます。発生する圧力が小さいため、最良の結果は 10,000s -1 以上の高せん断速度で試験した場合に得られます。使用するレオメータには、低域圧力変換器 (最低 250psi) と小径のダイ (0.3mm 未満) を取り付ける必要があります。Bagley 補正は、異なる長さのキャピラリ ダイとソフトウェアの自動「Historic Bagley Correction」を使用することで実行できます。

キャピラリレオメータから粘弾性に関するデータを得られますか?
回転型レオメータは、一般的に線形粘弾性特性の測定に向いています。キャピラリレオメータで最も明らかな弾性の影響は、押出し後の膨張 で、一般的にダイスウェル、押出スウェルなどと呼ばれています。回復可能なひずみの証明と解釈できますが、より実用的な目的に重要なのは比較膨張比です。膨張比は、ダイの出口真下に取り付けたレーザー マイクロメータで測定します。

ポリマーメルトの弾性に関する情報は、スロット ダイの「穴」の圧力を測定することでも取得できます。また、特殊な応力-緩和試験により、材料の流動停止時の時間依存性応力の減少に関する情報が得られます。

キャピラリレオメータで粉砕再生材料を試験できますか?
はい、キャピラリレオメータで粉砕再生材料を試験することは可能です。実際、粉砕再生材料の試験は、材料が熱的に安定しているか、対象となる加工処理に対して必要最低限の流動性を有するかを確認するために大変重要です。キャピラリレオメータを使って、粉砕再生材料と未使用材料の混合率を最適化し、最良のコストパフォーマンス モデルを実現することもできます。

ポリ塩化ビニルのような熱に敏感な試料を試験できますか?
キャピラリレオメータで、ポリ塩化ビニルのような熱に敏感な試料を試験することは可能です。実際、粘度曲線の生成に加え、劣化研究もよくキャピラリレオメータを使って行われます。材料の敏感性を考慮し、12mm ボアなど小径バレルを選択して熱平衡時間を最小にする必要があります。

Rosand ソフトウェアには、材料の熱安定性を測定するため、数多くの試験モードがあります。

「コーン・プレート」レオメータかキャピラリレオメータのどちらを購入すべきですか?
2 台の測定装置は互いを補足するものであり、設備が充実した材料試験所には両方が設置されています。回転型レオメータは、広範な実験で粘度と弾性に関するデータを測定し、低応力またはひずみ条件で、正確に定義した流動を実現します。また、材料の構造特性に対しても感度の高い測定が可能です。

一方、キャピラリレオメータは、通常の製造工程を再現することで加工性に関する非常に重要なデータをより正確に引き出します。いくつか加工関連の試験オプションがあり、生産前にモデルを作成することもできます。

そこで、どちらを選ぶかは、どういった種類の情報が必要であるか、どのような用途で使用するかで決まります。回転型レオメータは、材料開発や基礎的研究に利用されます。キャピラリレオメータは、加工性試験や加工処理に対する材料の適合性のランク付けに理想的です。

キャピラリレオメータでゴムを試験できますか?
はい、キャピラリレオメータでゴムを試験することは可能です。通常は、ゴム化合物に硬化剤を使用しないで試験を行いますが、硬化剤を使用して試験することもできます。キャピラリレオメータでは、40~500°C の範囲で精密な温度制御が可能なため、ゴム化合業者の要求に対応することができます。ゴムの中には粘性が高いものもあり、そのような材料の試験には床設置型レオメータ (強力駆動システム) が必要になります。

応力緩和試験とダイ (押出) スウェル測定は、ゴムの加工に大変重要であることがわかっています。

現在、ポリマー試料の試験にキャピラリ ダイ付きの押出器を使っていますが、キャピラリレオメータから、どのような追加情報が得られるのでしょうか?
キャピラリレオメータは、正確かつ精密な温度および速度制御を意図しています。また、高精度の圧力変換器が装着されています。押出器はその性質上、精密なデータ処理制御ができません。また、温度制御の制限、ダイへの不均一な流動、過度のせん断発熱などの理由で、未加工の粘度データを生成する目的にのみ使用することができます。さらに、ネジの選択によって結果が異なり、押出器に供給する際の一貫性に欠ける傾向があります。これは重要な問題です。

押出器の動的範囲は、現在のキャピラリレオメータの動的範囲には遠く及びません。

より精密な操作が必要なメルト フラクチャの検出、応力緩和試験、劣化試験などは、押出器のあるシステムでは全く実施不可能です。その上、押出器を使った操作では、キャピラリレオメータの全測定試験オプションを利用することはできません。

キャピラリレオメータが校正されているかを確認する「粘度基準」はありますか?
今のところ、そのような粘度基準はありません。米国 NIST (国立標準技術研究所) ではメルト フロー インデクサーの基準を評価してきましたが、 キャピラリレオメータについては、現在そのような情報はありません。システムが「校正された状態」であることを確認するには、安定した基準材料を使用して、測定した値が許容範囲内であるか定期的にチェックすると良いでしょう。Malvern Instrumentsでは、機器校正とパフォーマンスバリデーションサービスを行っております。詳しくは最寄のサービスセンターにお問い合わせください。

   
 
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