液体システムの概要 - 粒子径モニタリング
ドライパウダーシステムと同様に、湿式プロセスにも類似の粒子径モニタリング要件があります。粒子径モニタリングのマニュアル手法では、費用と人件費の問題でテスト頻度が制限されがちです。効果的なプロセスコントロールを実行するには、オンライン測定が必要です。これは、プロセスストリームの希釈(石油産業のある水中油滴エマルジョン中の一部のオイル)や、ミネラル処理で見られるスラリーなどの高濃度材料にも等しくいえることです。
ミネラルのプロセス処理を例に挙げると、通常、プラントフィードは粉砕回路で減少して貴重なミネラルを遊離し、次工程の処理に適したサイズの粒子を精製します。ここでは、下記に挙げる幾つかの重要な要因を考慮に入れなければなりません。
- 粒子径は貴重なミネラルが遊離ができる十分な大きさであること
- 貴重なミネラルの回収が、最適サイズ範囲外の粒子によって悪影響を受けている
- 細か過ぎる粒子径によってグラインディング粉砕機のエネルギー消費が大きく増加する
- 細かい粒子径によって反応物の使用量も増加する
- 粒子径の変化によって、反応物の使用量とプロセスオペレーションに不良なバラツキが発生する
- 細かい粒子径では捕集と濃縮能力が低下する
- 粒子径分布によって最終処理に影響が及ぶ
スラリーの粒子径モニタリングには、様々な技法が使用されてきました。1970年代以来、超音波減衰が湿式ミネラルプロセスには適用されてきました。近年、この技法をγ線透過と音速測定と組み合わせ、より正確な粒子の補正が可能となりました。ミネラル処理オペレーションにおける超音波粒径分布測定法の主な径分布測定法の主な欠点は、混在された気泡への感度が高く、いまだに連続的にサンプルから気泡を除去する信頼できるソリューションが見つかっていないことです。
粒子個数測定に基づく多様な光学画像分析法も提案され、ニーズに応じて使用されています。粒子個数分布では微粒子が圧倒的に多くなる傾向にあり、ミネラルプロセスは粒度分布が広いため、目的の体積や重量分布を得るには不十分です。ミネラルスラリーの不透明性を解決し、微粒子を1つ1つ分離するには、大幅な希釈が必要です。
Outokumpu PSI 200粒子径分布測定機で採用している直接機械的測定原理は、ここ10年間幅広く用いられてきました。この技法は、オペレーションが簡易なためメンテナンスもわずかで、高い利用可能性を持っています。ただし、分布中の微粒子の変動が重要で別の技法が必要となるアプリケーションもあります。また技法の速度、非接触性、環境条件に対する堅牢さという理由により、レーザー回折はオンラインのミネラルスラリーアプリケーションに最適です。
工業アプリケーションのミネラルスラリーは不透明なため、散乱光を透すためには、非常に細いチャネルに流すか、希釈が必要です。この問題は、より高度な計算技法、いわゆる多重散乱を測定に使用すると解決の可能性が大きく高まります。調査によると、信頼できる分析結果を得るためには、レーザー光線の少なくとも5~10%がサンプルを透過する必要があります。現実的な最低フローセル厚さとして4 mmを選ぶとすると、固体部分は体積単位で0.1%~1%削減しなければなりません。
液体システムにおけるリアルタイム粒度分布測定の例
インライン希釈プロセスフローにおける粒子径モニタリング
例えば、石油掘削装置の排出ストリームを構成する水中油滴エマルジョンの粒度分布と濃度の直接測定は、高圧セルを使用してインラインで実現できます(最大作動圧力10bar)。この環境モニタリングシステムは、石油業界で確実に標準となりつつあります。
希釈装置オペレーションの再循環ループにおける粒子径のモニタリング
希釈装置オペレーションの再循環ループにインラインセンサーを取り付けると、医薬品製造における沈澱凝集などのプロセスモニタリングが可能になります。リアルタイム連続測定は、以前は困難であった現象の直接測定と自動希釈システムを可能にしました。

自動希釈システムを利用した高濃度スラリーストリーム中の粒子径モニタリング
例えば、サンプルの希釈が必要なミネラル製造の品質管理には希釈後測定が必要です。また希釈後測定は貴金属鉱石のグラインディングモニタリングにも有用です。白金の回復プロセスでは、Malvern Insitecシステムを簡易な連続型希釈システムと組み合わせ、粉砕機出口(泡浮遊プロセスのアップストリーム)の鉱石の測定に使用します。数ヶ月で設置コストを回復するには、白金の回復で1パーセントポイントの向上があれば十分です。



