Malvern Instrumentsは、レーザー回折式粒度分布測定におけるリーディングカンパニーです。Insitecのレーザー回折テクノロジーは多くの粒子加工産業での利用されており、そのパイオニアであるMalvernは過去30年以上にわたってこの技術を開発してきました。堅牢なこの技術は、工業プロセス環境の厳しさに対応し、多くの利点があります。
- Mie光散乱理論によって、完全な粒度分布の決定が可能
- 校正は不要
- データ取得に時間がかかってしまうことによりプロセスの正確な状況が把握できなくなるということはありません。
- 高濃度測定
- Insitecシステム独自の多重散乱アルゴリズム(特許取得)
レーザー回折を利用したオンライン測定における課題は、プロセスラインの高濃度粒子において発生する多重散乱への対応です。
粒子濃度が低い場合、濁度は濃度に比例します。しかし、高濃度の場合には違う状況が起こります。高濃度では、粒子同士が接近し過ぎているので、散乱した放射が他の粒子によって再び散乱されます。
ラボ用の機器では、測定サンプルの量をユーザが調節できるので、このことは問題にはなりません。しかし、連続サンプリング技術を利用したプロセス装置では、プロセスストリーム中の粒子負荷が大きい場合にも、測定の精度が保証される必要があります。これは特に、プラントの始動、シャットダウン、変更時に重要となります。
Insitecシステムでは、特許取得済みの多重散乱アルゴリズムを使用しているため、瞬間的なプロセスの負荷に影響されず、正確な粒度測定が行われることが保証されます。
レーザー回折/Mie理論


透明な気体(空気など)中に懸濁している粒子雲(セメントなど)にレーザーからの光が照射されます。粒子は光を散乱させます。このとき、細かい粒子は、粗い粒子よりも大きな角度で光を散乱します。散乱した光は、異なる角度で配置された複数の光検出器によって測定されます。これはサンプルの散乱パターンと呼ばれます。この回折パターンは、Mie(「ミー」)が20世紀前半に開発した光散乱理論を用いた粒子サイズ測定に利用することができます。この技術は、個々の粒子ではなく粒子雲を測定するので、「アンサンブル(全体)」技法と呼ばれます。10ミクロン程度の小さなサイズの粒子の場合、このシステムは文字通り数百万もの粒子を測定することにより、測定結果に統計的な有意性をもたらします。
光散乱に関しては、さまざまな相関関係や理論が存在しますが、その中でも最も完全で厳密な理論が、Maxwellの電磁場方程式に基づいたMieの理論です。この理論では、以下のような2つの仮定をおいており、この仮定が測定結果に関係します。
- 粒子は球形である
実際には球形の粒子はほとんどないので、これは重要な仮定です。レーザー回折は、粒子の体積に影響を受けます。このため、同じ体積の球形があると仮定して、測定された粒子の体積に基づいて粒径が計算されます。
- 懸濁液が希薄である
粒子濃度が非常に低く、散乱放射は検知器によって直接測定(単一の散乱)され、検知器に到達する前に他の粒子によって再散乱(多重散乱)されることはないと仮定します。
多重散乱/ 高濃度粒子サイズ測定
粒子濃度が十分に低ければ、濁度(透過率の逆数の対数、すなわち散乱によって失われた入射光の尺度)は濃度と比例するというランバート・ベールの法則に従うはずです。しかし、ランバート・ベールの法則は、粒子間の距離が近すぎて散乱放射が他の粒子によって再散乱される点までくると、成立しなくなります。そこでInsitecでは、多重散乱の開始点を補正し、機器の濃度ダイナミックレンジを効果的に広げることのできる特許取得済みの技術を利用しています。

これは、測定するサンプル量を技術者が完全に調節できるラボ用の計器では問題となりません。しかし、連続サンプリング技術を利用したプロセス用の計器では、プロセスストリーム中の粒子負荷が大きい場合にも、精度の高い測定を継続できる必要があります。次のグラフに示すように、Insitecによって測定されたサイズは、一般的なレーザー回折計器に比べてはるかに高い透過率でも、安定しています。

粒度測定

粒子自体が球形であることはあまりありませんが、レーザー回折は粒子の体積に相関するので、サイズのレポート結果では、粒子が球形であると仮定して、測定した体積から粒径を計算しています。装置はさらに粉体の粒度分布を計算します。粉体は、同じサイズの粒子の集まり(単分散)ではなく、通常さまざまなサイズの粒子が混ざり合って(多分散)分布を形成します。他社装置の中には、ガウス分布やロジン・ラムラー分布のような特性を仮定しないと分布を測定できないものもあります。Insitecでは、そのような先験的な仮定をおかずに、分布を計算することができます。したがって、ピークが2つ(双峰分布)以上あるような不規則な分布でも計算することができます。
双峰分布の例

またInsitecでは、平均粒子径サイズ、比表面積の推定値、D[4,3]直径などの通常パラメータなどの様々なパラメーターも測定できます。

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